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心理カウンセラー:強迫性障害、夫婦カウンセリング、子供カウンセリング、産後鬱のカウンセリングについて

強迫性障害に効く5つのアプローチ

こんにちは。

 

今日は強迫性障害に効く、3つのアプローチ方法をご紹介します。

 

1. Exposure暴露療法を行う

これは、カウンセラーの元で行うのが一番効果が出ます。自分でいきなり始めるのはハードルが高いからです。まず、自分の心配ごとや気になることを順番をつけて1−10までランク分けします。それを簡単なものから、あえてその最悪なシナリオを紙に書く、その場へ行く、など暴露をして、その環境で強迫性障害の声に耳を傾けないという練習をするのです。

 

最初は10分程苦痛が襲うのですが、その後急降下する形で不安が低減します。これは、実際に行ってみると自分でも驚くのですが、自分からライオンの巣に入っていてその中でライオンと一緒に横になる様なイメージです。

 

ただし、ここでいうライオンというのは実は絵に書かれたライオンなのですが、わたしたちの脳はこれが実際のライオンだと思っているのが強迫性障害です。なので、実際に巣に入って絵のライオンでも驚きます。そして本当のライオンが実は隠れているんじゃないかと疑います。でも、やっぱり紙のライオンしか出なかった。これを体験するしかないのです。

 

慣れるまではカウンセラーと一緒に行うのが一番安全です。

 

2. 自分の中で優先順位をつけ、リスクと利益について価値を見出す

なんのことやらと思われるかもしれません。

強迫性障害というのは日々の判断を大きく狂わせる存在です。

 

次第に私達の意志は無視され、強迫性障害の支払い王国で奴隷の様に目に見えない主人にこきつかわれてくたくたになるイメージです。それも24時間毎日。

 

当然、朝起きた瞬間から強迫性障害という主の言う事を聞いて動かなければいけないので、午後にはもう精神的にクタクタになってしまいます。

 

そんな時、思い出すのは「自分の優先順位」です。

 

私は、強迫性障害がなかったら、本当は何がしたかったんだっけ?何を優先させたい?

これを常に自分にリマインドするのです。

 

そして、さらに強迫性障害というのは「事実」を予想するものではないということ。仮の不安や仮の心配に自分の人生が乗っ取られる非常にやっかいな存在です。こんな物に、自分の人生のプライオリティを狂わされていいでしょうか?

 

3. 強迫性障害を完全にシカトする

いわゆるスルー能力です。本当に完全にスルーしてください。すると、強迫性障害はこっちを見て欲しくてさらに強力な被害妄想や不安連想を起こすかもしれないですが、それもスルーです。これは、実はめちゃくちゃしんどい上に疲れます。カウンセラーと一緒に作業するのが効率がいいです。

 

4. 自分にはmagicを使う力なんてないんだ、と認識する

よくあるのは、magical thinkingと呼ばれる、自分が想像したことが現実になるという不安です。よく言う、引き寄せの法則などはまだポジティブで希望溢れる予想だと思うのですが、強迫性障害の場合はほぼ嫌な連想を引き起こしています。

 

この自分が見た事聞いたことが現実化するんじゃないかという不安は実は強迫性障害では非常に一般的でよく起こることです。

 

では、考えて見てください。あなたが先週考えた嫌な事。何個実際になりましたか?

それを把握するため、マインドジャーナルを付ける事をオススメします。

 

5. Opposite Action(真逆の行動をとる)

これは、非常に有効で、かつモチベーションの上がる方法です。

自分を24時間支配する強面主人に言われた事と、あえて逆の事をするとどうなるかを観察するのです。はじめは正直とても怖いです。人間はどこかで誰かに従っていた方が楽な面もあります。でも、それは本当のあなたではないのです。

 

強迫性障害言ってくる指示に対して、あえて逆の行動をとって下さい。これが出来るようになったら今まで体感したことのない、大きな開放感が味わえます。

 

いかがでしょうか?お役に立てば嬉しいです。

 

 

 

 

強迫性障害の治療ってどんなものがある?

強迫性障害(OCD)の治療にはいくつかのアプローチがありますが、最も有効なものは次の2つです。

 

認知行動療法(CBT):
   - CBTは、強迫症状の治療において最も一般的に使用される方法の一つです。この治療アプローチでは、患者が強迫観念や強迫行為に対処するためのスキルを学びます。

 

具体的には、不安を引き起こす思考を認識し、それに対して合理的な反応を習得するプロセスを含みます。CBTは症状の軽減や管理に効果的であり、持続的な改善をもたらすことがあります。具体的にどんな事をするのかは、また次回。

 

薬物療法:
一部の人にとって、薬物療法が有効な選択肢です。主に選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)と呼ばれる抗うつ薬が使用されます。これらの薬物はセロトニンという神経伝達物質のバランスを調整し、強迫症状を軽減するのに役立ちます。

 

薬を開始してすぐに症状が改善する人もいます。これは、元々セロトニンの受容体が弱い人が必要量のセロトニンを接種できる様になったことでより正常な判断を下せる様になるからです。いわば、インスリンが足りていない人へのインスリン投与みたいなもの。薬に対して抵抗感がある方は、持って産まれた機質を改善するイメージです。

 

人によっては、「霧で覆われていた思考がクリアになった」「黒い霧に包まれた嫌な思考の手前でストップすることができるようになった」などという感想があります。

 

ただし、薬物療法は個人によって効果が異なるため、適切な薬物と適切な投与量を見つけるために医師の指導が必要です。

 

 

不安な考えが頭に浮かんで消えない。それって強迫性障害かも

こんにちは。

心理カウンセラーの秦泉寺です。

本日は、強迫性障害とは?についてです。

 

強迫性障害(OCD)は、精神疾患の一種で、日常生活においてしばしば問題を引き起こす深刻な病状です。この疾患は、個人が繰り返し同じ思考や行動を繰り返す強迫観念(obsessions)と、それに対抗するために行う強迫行為(compulsions)という2つの主要な要素から成り立っています。

強迫観念は、不安、恐怖、不安定な感情、あるいは違和感を引き起こす不望の思考やイメージです。

 

例えば、細菌に対する異常な恐れ、自身や家族に対する怪我を防ごうとする過度な心配、無害なことに対する異常な汚れや不快感への過敏さなどが挙げられます。

 

強迫行為は、これらの強迫観念から逃れたり、不安を和らげたりするために行われる反応です。例えば、手を何度も洗う、物を整理整頓する、特定のルーチンを実行するなどが該当します。

 

これらの行動はしばしば短期的には不安を和らげることができますが、長期的には症状を悪化させることがあります。

 

強迫性障害は、日常生活において機能不全を引き起こす可能性があり、社会的な制約や人間関係にも影響を与えることがあります。

 

治療法としては、認知行動療法(CBT)や薬物療法が一般的に用いられます。

 

しかし、早期の診断と治療が非常に重要であり、専門医の指導のもとで治療を受けることが推奨されています。

 

強迫性障害は非常に苦しい病状であり、患者とその家族に多大なストレスをかけることがあります。理解とサポートが必要な疾患であることを覚えておいてください。

お正月やお盆に実家に帰って家族に会うのが辛い、そんなあなたへ6つのアドバイス

こんにちは。

心理カウンセラー・母乳ミルク育児カウンセラーの秦泉寺です。

 

今日のトピックは、お正月やお盆などの休みの期間に実家に帰って親族に会うのが辛い人へのアドバイスです。

 

 

こんなお悩みを頂きました。

「お正月に実家に帰って母に会うのはいいのですが、兄弟に会うのが憂鬱です。妹は常にネガティブマウントばかり、弟は話しかけてもシカトをする様な性格。兄弟は常に母を扱き使っていて、そんな状況に辟易します。」

 

まず、この方は長女ということで、何とか小さい頃から仲の悪かった兄弟間を直したい、改善したいという気持ちがあるとも共有していただきました。

 

1. 小さい頃に課されていたタスクは、大人になったら引き継がなくていい

小さい頃、長男だから、長女だからという何とも理不尽な理由で妹弟の面倒やしつけを任されていた方も多いかもしれません。逆に妹さん弟さんがその任務を負っていた事も考えられます。明確に言えることは、小さい頃に親から言われていた任務は、大人になって家を出た時点「無効」です!

 

一対一の人間として、長女だから、長男だから、次男だから、妹だから、末っ子だからという足かせはもう外していいのです。

 

この方は、長女として兄弟間を取り持つ事を自分のタスクのように感じてしまっているとの事でしたが、もう家を出たのですが本来この方にそんな責任はないのです。一切気にせず、兄弟をむしろ他人と同じ目線で見られる位に距離をとれる様になる事が大事です。

 

2. 家族で血が繋がっているからという理由だけで相手を好きならなくてもいい

これは、本当に多いご質問です。兄弟だから、姉妹だから、という自分ではコントロールできない部分で縛り付けられた環境で、どうしても性格の合わない相手を好きにならなければいけない、と自分に課している人がいます。

 

兄弟といえども、遺伝子構造は共有していますが、言ってしまえば共有しているのはそこだけです。何万パターンという性格構成の違いがあり、それが兄弟でも全く異なるのはよくある話です。

 

そんな相手を、小さい頃家庭環境を共有しただけで好きでいるのはむしろ至難の業とも言えます。共通の趣味もない。共通の話題もない。食べたいものも着たいものも違う。

 

大人になったら、相手を一人の「個」として認識し、「兄弟」というぼんやりした枠組みから開放してみましょう。その上で相手の事を好きかどうか。判断するのはどうでしょうか?

 

3. 兄弟の事が嫌いだったら、嫌いと思っていい!

多くの人が、「兄弟を嫌いな自分を嫌い」と思っています。これは、昔から家族の繋がりを重視する文化背景があるかもしれませんが、陥りやすい罠として、これを罪悪感とすり替えてしまうことです。

 

もしかしたら、本当に嫌味でイライラする事しかしない兄弟かもしれないのに、そんな相手でも兄弟だからという理由だけで、好きになれないから自分がおかしいんじゃないか、と自分を責めてしまうパターンです。

 

自分の判断に自信が持てず、罪悪感にすり替える事でごまかす。これは、一見相手の事を思いやり、自分の心を押し込める美徳行為の様にも見えますが、言える事は必ず我慢の限界が来ます。

 

そんな時は、口に出さなくてもいいので心の中で、「あの人の事嫌い」と思う事を認めて上げてください。許して上げてください。何が正しいかなんて、結局それぞれの主観にしか本当の答えはないと思います。自分くらいは、本当の自分の気持ちを受け止めてあげて下さい。この目的は、抱えてしまっている罪悪感からの開放です。

 

結局、誰もあなたに罪悪感を持って欲しいなんて思っていないんです。自分で自分に足枷をはめているだけなので、その足枷をとってあげます。

 

4. 常に自分で逃げ場を作る

これは、本当に重要です。

同じ空間にいる事が辛い時、トイレや別の部屋、とにかくその人と関わらなくていい時間を少しとって下さい。30分でも一時間でもいいので、「自分の時間」を作って下さい。

環境に閉じ込められると正常な判断を下す事が難しくなる事があります。少しでもその場から逃れたいという気持ちが発生したら逃げ場で深呼吸をしてみてください。

 

5. 相手に過剰な期待をしない

自分の周りに心のバリアを張る様なイメージで、相手から言われる事から自分を守るシールドを持っていると心が楽になります。その方法は、「相手に過剰な期待をしない」という事。そして、それを自信を持って行うことです。

この自信の部分が難しいと思いますが、相手はもうこういう人なんだと思う、そして自分が相手を変えようと思わない事から始めましょう。期待をすると自分から相手に漬け込むスペースを与えているようなもの。相手にも、自分は相手にしていないよ、と心から思うことでバリアを張ることができます。

 

6. 心の中にボックスを作って、そこに嫌な感情を格納する

心に「感情のゴミ箱ボックス」を設置しましょう。そして日中の嫌な事をすべてそこに格納してしまいます。一日の終わり夜寝る前にボックスを思い描いて、開けずにイメージの中できれいさっぱり削除してしまいます。方法はなんでもいいです。海でも火でも押しつぶすでも。とにかく嫌な感情を格納、分離、そして削除する。これが大事です。

 

いかがでしょうか?どれか一つでもお役にたてば嬉しいです。

 

 

 

 

忙しい朝、子供が学校へ行きたくないと言ったらどうしたらいいか?

こんにちは。

 

今日のブログは、忙しい朝、子供が学校へ行きたくないと言ったらどうしたらいいか?ついてです。

 

これは、お子さんをお持ちのご家庭なら何度も対面している内容だと思います。逆に、うちは一切こういう事はありません、という家庭も決して健全ではないのでそこはお伝えします。

 

ある家庭では、お子さんの新学期が始まり、ダダをこね始めて行きたくないと言いはじめました。親の一人は無理矢理にでも行かせたほうがいいと言い、一人は行きたくないなら今日は休んでもいいんじゃない?と言います。

 

ただでさえ忙しい朝の時間帯の中で、こういう会話が起こったらあなたならどうしますか?

 

何が子供のために一番いいのかをとっさに判断をして、必要なら学校へ連絡をして、パートナーの意見を汲み取って、自分の意見に自信を持つ。これがどれだけメンタルパワーを消費する事でしょうか。

 

頭ごなしに子供に叱ってしまう時は、こういう判断が重なってパニックになってしまっている時もあるかと思います。

 

深呼吸をして収まるならいいですが、ここで子供の気持ちまで慮る事はとても大変です。

 

まず、1つ目のアドバイスは、子供と同じ目線になって「今の気持ちを話してみて。」と聞いてみることです。

 

忙しい朝にこんなことしている暇ないよ、と思う人もいると思います。子供が話してくれればそれに越した事はないですが、ここで大事なのは子供が自分の意見を話す機会を与えられた、という感覚をもつ事です。

 

親は頭ごなしに自分の意見を無視してすべての判断をしてしまう、というレーベルを子供からされてしまうと子供と親との間に心の距離が出来てしまいます。この距離が出来ている中で、朝の様なトラブルが起こると、子供はますます心を閉ざしてしまいます。

 

結局、子供が学校へ行くか行かないかはさまざまな要素で親と子供で決める必要があります。数日に渡って休みをとってしまうと、子供が学校へ戻る事を怖がってしまう事へつながる可能性もあるので、その間に学校の先生と連携をとって子供がスムーズに学校の門をくぐる事ができる様に友達に迎えに来てもらうとか、先生が迎えに行ってあげるなど、子供のメンタル面を軽視しないで対応をしてあげることが必要です。

 

そして、その日のゴールは学ぶことではなく、クラスに到着する事だけとするのです。

 

大人になったら義務教育はありませんが、仕事に行きたくなくて仮病を使う事だってあります。そういう時、「なんで学校(仕事)に行かなかったの?」と問い詰められたらどう思うでしょうか?

 

決して、ある一定の選択肢だけしかない訳ではないんだよ、という気持ちを持つ事が心のゆとりになるのです。

 

 

 

どうして夫婦ケンカを止めることは難しいのか

こんにちは。

前回からの続きになります。

 

この前回書いたステップを踏む前の段階のカップルの場合、どうして話し合いをする事すら難しいのかについて探っていく必要があります。

 

このアプローチも人によって異なるのですが、一般的に「ーーがこれをしてくれないから。」「ーーは分かっていない。」という理由から始まり、怒り、そして悲しみの感情が伴っています。

 

根本にあるのは、「相手に受け入れてもらえていない悲しさや寂しさ」で有ることが本当に多いのです。

 

なんだそんな事?夫婦なんだから無条件に受け入れているに決まっているじゃないか、と思ったあなた。相手を受け入れるというのは、相手の言う事を理解する事です。

 

ただ、文句を言いたい相手の聞き役になることではありません。相手が何を求めていて、なぜそれを思うのか、までが理解です。

 

大事なのは、相手を受け入れる事と、相手の言うなりになる事は全く違うということです。これはバウンダリー(境界線)の話にもなりますが、大事なのは相手の意図を把握しているよ、というジェスチャーなのです。

 

時間が長い必要はありません。5分でもいいので、コーヒー片手に相手の心とシンクロする努力をする。結果、結論、解決策は必要ないのです。

 

人は自分への優先順位が低いと感じる相手を自然と遠ざける傾向があります。そりゃそうですよね。大切にされていると感じる人と一緒にいたほうが気分がいいですから。

 

まず言いたいのは、受容のプロセスに入る事!

 

正直①ー③のステップの最初ができたら、もうあとは簡単です。

どうして夫婦ケンカを止めることは難しいのか

こんにちは。

前回からの続きになります。

 

この前回書いたステップを踏む前の段階のカップルの場合、どうして話し合いをする事すら難しいのかについて探っていく必要があります。

 

このアプローチも人によって異なるのですが、一般的に「ーーがこれをしてくれないから。」「ーーは分かっていない。」という理由から始まり、怒り、そして悲しみの感情が伴っています。

 

根本にあるのは、「相手に受け入れてもらえていない悲しさや寂しさ」で有ることが本当に多いのです。

 

なんだそんな事?夫婦なんだから無条件に受け入れているに決まっているじゃないか、と思ったあなた。相手を受け入れるというのは、相手の言う事を理解する事です。

 

ただ、文句を言いたい相手の聞き役になることではありません。相手が何を求めていて、なぜそれを思うのか、までが理解です。

 

大事なのは、相手を受け入れる事と、相手の言うなりになる事は全く違うということです。これはバウンダリー(境界線)の話にもなりますが、大事なのは相手の意図を把握しているよ、というジェスチャーなのです。

 

時間が長い必要はありません。5分でもいいので、コーヒー片手に相手の心とシンクロする努力をする。結果、結論、解決策は必要ないのです。

 

人は自分への優先順位が低いと感じる相手を自然と遠ざける傾向があります。そりゃそうですよね。大切にされていると感じる人と一緒にいたほうが気分がいいですから。

 

まず言いたいのは、受容のプロセスに入る事!

 

正直①ー③のステップの最初ができたら、もうあとは簡単です。